青年会議所は、40歳までの青年経済人が明るい豊かな社会を築くために集う、まちづくり・人づくり・地域づくりの団体です。

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理事長所信

  • 一般社団法人旭川青年会議所
    2011年度 第61代理事長
    本間 公浩
  • 2011年度スローガン


    「Let's create the dream」

     

    そして、その先にある道程(みち)へ

    ~改革から実行への第一歩~

はじめに

 昨年、旭川青年会議所は関係各位、先輩諸兄、市民の皆様からの深いご理解、ご協力のもと60周年を無事迎えられました事に対しまして改めて感謝を申し上げます。60年の歩みを一区切りと致しまして、新しい歩みを進めるべくメンバー一同「こころをひとつ」に私たちの郷土「あさひかわ」の更なる発展のため全力で邁進していきたいと考えております。
 さて、昨年の日本は近年の経済不安から更に追い打ちをかけるように急激な円高が進み国益の損失は計り知れない状況でありました。また、沖縄県・尖閣諸島周辺の日本領海内での海上保安庁巡視船に中国漁船が衝突した事件では改めて領土問題を浮き彫りにし、隣国であります中国との関係は今後の日本経済に大きな影響を与えかねない大事でありました。日本のように、資源の無い国が不安の少ない国民生活を送るには更に経済力を強化させ、外交においても有利に物事を進めることができる力が必要不可欠であると考えます。更には社会問題でもあります少子高齢化には歯止めが利かず、地方においては更に深刻です。
 このように将来に希望の光が見えづらくなっている今だからこそ、私たち青年経済人が失敗を恐れずに「夢を創造」し、その先にある道程(みち)を切り開いていかなくてはならないのではないでしょうか。そこで今年度は若干組織の変更をし、三役が兼務しておりました室長は1室を除き専任していただき、皆で職務を分かち合い遂行できるようにと考えております。職務としまして三役は室の壁を超えLOM全体をしっかりと把握しながら室長のサポートをし、室長は上程責任者、委員長は事業責任者とし、議案については室長が責任を持ってしっかりとした物を上程させる。そして委員長は委員会運営に全力を注いで頂き委員会をまとめ上げて頂きたいと思います。そうなればその先には必ず事業の成功が待っていると確信しているからに他ならないからなのです。
 さあ、全メンバーで「明るい豊かな社会」の創造に向け新しい第一歩を踏み出そうではありませんか。

「夢」を創造し実行への第一歩(組織改革特別会議)

 近年LOMやメンバーの状況を見ているとモティベーションは下がる一方で疲弊感が漂い、なぜ自分たちはJCという団体に所属しているのだろうかと、その意味さえも見失っているように思えます。確かに経済状況の悪化や家庭環境の変化など様々な要因は考えられますが、それら以外の問題も無視できない状況です。
 それは継続事業などでよく聞かれる“やらされ感”というものです。それには原因がいくつも考えられますが、特に目につくのが企業活動に追われ、JC活動の時間を圧迫されきっちりとした過去の検証ができずに事業を進めてしまい、創始の精神から大きく外れぶれてしまうために、当該年度の委員会で十分に力が発揮されずに達成感を感じずに1年間が終わってしまう事です。こうなってしまうと残るのは疲弊感だけで、JC活動がつまらなくなってしまい、やがてはスリープから退会と悪循環になってしまう恐れもあります。
 そこで今一度事業の検証や見直しを図り、今年度から次年度へのしっかりとしたリレーションを行い、少しでも単年度制のマイナス要素を改善するために組織改革特別会議を立ち上げます。今まで担当委員会まかせにしていた事業の検証や見直しを理事構成メンバーが先頭に立ち、全メンバーで共有することで今後のLOMの在り方の道標を指し示す良いきっかけ作りになると考えます。
 また、期限が目前に迫っております公益法人改革制度につきましても、この場で議論し公益法人か一般社団かの検討を進め、今後の方向性を導き出したいと考えております。

「夢」を創造するために必要不可欠な事とは(会員交流)

 近年のLOMはメンバーの「横の繋がりが希薄」だと良く聞かれます。それは決して仲が悪い訳ではなく、各委員会単位では同じ時間を共有する事が多くなりますが、委員会の壁を越えてとなると極端にその時間が減ってしまいがちです。解決の方法は色々ありますが、やはり会員同士の交流の場を、遊び心を持って楽しさを表現できるように設えメンバー間のコミュニケーションを図る事にあると思います。“どうせつらい事やるなら楽しみながらやろうよ”と声を掛け合い、終わったらコミュニケーションをはかりメリハリのあるJC活動ができるようにしていきます。

まちの未来を創造するために(青少年育成)

 私たちが子どもの頃、時間を忘れ近所の公園で夢中になって遊んでいると「もう遅いからお家に帰りなさい」と近所のおばさんに叱られた記憶があります。また、近所のおじさんはちゃんと挨拶をしないと駄目だと注意してくれた記憶もあります。それは今になって考えてみると、褒めてくれたり叱ってくれたりと社会の常識を自身の親だけではなく、地域が一体となりごく自然と私たちに教育してくれていたのだと実感しています。昨今は地域によっても格差はありますが、ご近所づきあいなどは皆無に等しいという地域もあるように伺っております。従って地域の子どもたちを地域が一体となって教育する事自体が不可能だとも言われております。では、各家庭ではどうでしょうか。経済不況が続いていることから共稼ぎが増え子どもたちの教育に費やす時間が減っているのが現状ではないでしょうか。従って学校への期待が増加し、それに応えられるよう教育現場では努力しているようですが限界があり、そこに親の不満が学校や教育委員会にぶつけられると聞く事もあるくらいです。
 では、私たち旭川青年会議所は、青年経済人として更には地域住民として何ができるのでしょうか。旭川青年会議所は2000年以降「次代を担う子どもたちの育成」を運動指針の一つとして青少年育成事業を進めてまいりました。近年では学校・家庭・地域の連携を持って子どもたちの教育にあたる事が必要だと言われており、その連携の推進を図っております。しかしながら未だ不十分で今後も様々な角度からアプローチする方法を検討する必要があると考えます。また、行政との連携も必要不可欠です。従って本年はそれぞれの意見交換ができる場を創出し私たちの提案も含め更なる連携を推進します。
 また、2009年に設立されました旭川UCも3年目を迎えますが、昨年は私たちの事業とコラボレートし様々なイベントを中高生の子どもたちで計画・実施して一定の成果をあげたのではないでしょうか。ただ、運営面での課題は山積しておりますので、更なる発展を遂げるよう本年も全力でサポートしてまいります。

まちのくらしを活性化するために私たちができること (地域経済活性化・政治)

 前記でも述べておりますが、昨今の混沌とした経済状況は地域においても例外ではなく、企業においても疲弊感が漂い先の見えない長いトンネルから中々抜け出せない状況が続いているのが現状であると感じます。特に中心市街地の空洞化は深刻で行政としても様々な取り組みが行われ、昨年は様々なイベントが行われたり、旭川駅の新駅舎が開業したりと徐々にではありますが輝きを取り戻すための努力が続いております。
 私たち旭川青年会議所としましても地域経済の活性化を先に見据えて様々な活動が必要であると考えております。
そこで2008年よりスタート致しました「たいせつマルシェ」はその中核を担う事業として3年間続いておりますが、先ずは原点回帰し今一度地域経済活性化に今何が必要なのかを検証する事からスタートしたいと考えます。そうする事により「たいせつマルシェ」の魅力を再認識する事も、また新しい一歩を踏み出すことも可能と考えます。いずれにしましても今後の活動には行政との連携は必要不可欠ですので、様々な情報を交換し共有できるよう心がけ、また、今まで関わっていただいております実行委員会の皆様の「声」も今後の地域経済活性化運動の礎として重要であると考えております。
 また、今年度は統一地方選挙が行われますが、旭川青年会議所は「特定の政党のためにこれを利用しない」と定款で謳われております通り会として偏った選挙活動などができません。だからと言って何もしないのは、まちづくりや地域づくりを推し進める団体として本当にこの地域の事を考えているとは言えません。そこで投票率の向上など市民の声を市政に届けるために行動する事でその担いを果たそうと考えております。

「夢」の創造はまちのまつりから

 私たちのまちで次代に誇れるものは何ですか。その問いにすぐに答えられるような地域づくり、まちづくりを推し進めるのが青年会議所の使命であります。
 私が2008年に社会開発系の委員長として、冬と夏の事業を担当させていただきました。冬の事業は2007年に17年間続いた「アイスアートフェスタ」が終了する事で話が進んでおりましたので、新しい取り組みを考案する事が課せられており、この「あさひかわ」の冬の魅力が更に増すような事業をと委員会で頭を悩めた事を昨日の事のように思い出します。そして行き着いたのが「アイスアートビレッジ構想」でした。この構想は「旭川冬まつり」の河畔会場と雪あかり会場を導線で繋ぎ、ただの道を雪・氷・光で魅力的に装飾して人の行き来をもっと増やし両会場の魅力をもっと知っていただこうというのが狙いでした。その手法の一つとしてアイスドームを制作したのをきっかけに昨年まで続いております。
 また、昨年「烈夏七夕まつり」は第20回という節目を迎え、雨が降り続く中、大変な盛り上がりを見せ大成功に終わりました。これもひとえにここまで築いてこられた先輩諸兄、参加いただいている市民の皆様のおかげと感謝申し上げます。
 今年度21回目を迎える「烈夏七夕まつり」ですが、こちらもLOMと同じで新しい一歩を踏み出して行きたいと考えております。
 2000年代運動指針として掲げておりました「住民参画システムの構築」の代名詞的な事業としてここ近年は市民移管を推進する動きがありましたが、これはその時がきたらというくらいで考えても良いのではないでしょうか。ただ、実行委員会に参加していただいております市民の皆様はここ近年「自分のまつり」という認識が強くなってきているのも事実ですので、そこは継続して更に推し進めていきたいと思います。
 また、補助金の減額、協賛金の減少など問題点は山積みです。まずはその問題点をいかに乗り切って、今後50年、100年と継続し、このまちの次代に誇れるものの一つとして成長させなければならないのです。

まちの魅力を発信し続ける(マイスターボランティア・広報)

 私たちのまちが誇れるものの一つとして「旭山動物園」があります。今現在の「あさひかわ」にとって観光の核となっておりますが、観光客の入り込み数にも陰りが見え始め入場者数もピーク時からは減少してきているのも事実です。これは動物園として危機感を持つのは別としても、地域住民として、また、青年経済人として観光による外貨の獲得は、このまちの発展に必要不可欠なものであると認識しておりますので、私たちが行動するのは必然ではないでしょうか。
 その第一歩として本年で6年目を迎えます旭山動物園マイスター制度の検証です。近年はボランティアスタッフによる事務局機能の拡充を図り、私たちはサポートに徹してきましたが、ボランティアスタッフの減少、園側との認識や期待されていることの格差などスタッフのモティベーションは下がる一方だったのではないでしょうか。
 では、それらをすべて解決することは難しくても、もっと何か改善できる方法はないのでしょうか。まずは、ボランティアスタッフの皆様とコミュニケーションを図り、様々な意見を収集することから始め、行政に対して意見交換などで理解を促すなど設立当初は普通に行われていたことから始めてみたいと考えております。そうすることで少しでもこのまちの発展に繋がっていくものと考えているからです。
 また、広報としてLOMの活動を対外に発信していく事で、市民の皆様への理解を深めるだけでなく、メンバーの情報共有のツールとしてホームページの作成が重要と考えます。もちろんこれがマイスターボランティアスタッフの拡充はもちろんの事、他の様々な事業の理解や参画を促し、新しい会員の獲得にも繋がっていくと考えます。

足元を固めなくては「夢」は語れない(総務・財務・渉外)

 私たちは、「明るい豊かな社会」の創造に向け日々研鑽を重ねながら様々な事業を展開しております。その事業を行う上で社団法人格を有する青年会議所では理事会での承認が必要でそのための議案や予算書、決算書などを集約、チェックをして理事者に配信するなど事前の準備が欠かせません。更には予算書や決算書など財務面の精査や管理など目立たないながらもその職務が大変重要であり、理事会を円滑に進められる事で事業目的の達成に繋がり、ひいては「明るい豊かな社会」の実現への第一歩になると考えております。
 旭川青年会議所は日本で7番目のLOMとして日本青年会議所に認証され、それから60年余りの時が過ぎました。その歴史の中で2002年に全国会員大会を主管し、また3度の北海道地区会員大会を主管しております。そうした歴史の中で日本青年会議所や北海道地区協議会に対し出向者を排出して積極的にコミットする事で、その時代にいただいた熱い友情をいつまでも曇りのないものにしていく必要があります。そのためにも出向者が各地で頑張っている姿をLOMメンバー全員で理解し支えていくためにも渉外活動は必要不可欠なのです。

「夢」を共に創造する家族(メンバー)を増やす

 あなたは何故青年会議所に入会したのですか。様々な理由があると思いますが、それはほんの入り口に過ぎず入会後いかに充実したJCライフを送る事ができるか、その過程が重要なのです。また、様々な事業や委員会活動によって、たくさんの友情を育む事ができるのが青年会議所の最大の魅力ではないでしょうか。それは時には家族以上の存在にさえ成り得るのです。近年は全国のLOMで共通の懸念事項として会員の減少という問題を抱えております。だからと言って臆する事はありません。私たちには同じ志を持った家族(メンバー)がいます。私たちが「夢」を語る事をやめてしまったら誰がそれを語るでしょうか。私たちが歩みを止めてしまったら誰がまちづくりやひとづくりを推し進めるのでしょうか。そのためにも家族(メンバー)を増やしいつまでも輝ける未来を創造する必要があるのです。
 また、会員開発においてはメンバー一人ひとりの資質の向上がLOMの発展には必要であり、そのための研修などを行います。それは決して難しい事を詰め込むような事を考えているわけではありません。いかにたくさんのメンバーで楽しくJC活動ができるかを全メンバーで考えようではありませんか。

終わりに

 私は入会6年目という決して長くはないJCライフの中でたくさんの素晴らしい出会いを経験させていただきました。残すところあと1年間という限られた時間の中で後悔だけはしないように大事にその時間を使って進んでいこうと思っております。全メンバーの皆さんにもたくさんの素晴らしい出会いを是非経験していただきたいと思います。それは自ら行動することできっと経験する事のできるJCライフの最高のプレゼントだと思います。もしもその時がきたならば素直に受け取っていただきたいと思います。そして私たちの愛する故郷が抱える様々な困難から決して目を逸らさずに真に豊かな夢あふれる地域の創造に向け1年間を全メンバーで邁進してまいりましょう。

お問い合わせは

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