青年会議所は、40歳までの青年経済人が明るい豊かな社会を築くために集う、まちづくり・人づくり・地域づくりの団体です。

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理事長所信

  • 一般社団法人旭川青年会議所
    2024年度 第74代理事長
    北﨑 悌綱
  • 不易流行

私たちの所属する旭川青年会議所は戦後まもなくの1950年11月18日、「日本の再建は我々の使命である」と設立されました。
今日に至るまで多くの先輩諸兄があらゆる苦難を乗り越え、さらに偉業を成し遂げ紡いできた歴史により、私たちは存在し運動できているということを実感し深く感謝しております。
人間は、歴史をつくる動物です。変化のない社会に退屈を感じ、大きな出来事が起こると急に活気づくのは人間が変化を求める動物だからではないでしょうか。青年経済人である我々は、ことさら時代の変化についていくのではなく、自ら変化するという新たな価値を創り出さねばなりません。設立趣意書には、「先づ目を開け、心の扉を開けよ。そして青年のみに与えられた純潔と至情を以って互いに団結して相援け相いましめ、限りない知性の向上と特性の錬磨を図り、将来に於ける指導力の養成に努め、更には発足せる国際青年会議所を通じて、青年のこだわりなき広い友情の力を信じ国際親善に寄与することは勿論、強度産業の振興を枢軸とする国際経済の一環を担当すべく此処に旭川青年会議所を設立せんとす。」と明記してあります。
この激動の時代を生きる我々もまた先輩諸兄と同じように、友情の力を信じ団結し合い、時には戒め合い、真のリーダーたらんと自己成長に励み、目を開き、心の扉を開き、志をもって国際親善や地域振興に挑戦していかねばなりません。

昨今の時代の変化は目まぐるしく、長期化したコロナ禍による行動抑止から5類移行による行動拡大、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻に端を発するエネルギー情勢変化、原油価格や物価高騰による経済や生活へ打撃など、この数年たらずで大きく変化してきました。現在日本のJC会員総数は約28,000名、そのうち2019年のコロナ以降に入会した会員は約14,000人と約半数が伝統のJC運動を知らない、JC運動の本質を知らないという状況に陥っています。さらには全国的に例会や事業の出席率の低下が著しく、メンバー同士の横のつながりが希薄になってきていることが要因と言われています。
そのような中でも輝いているLOMも多数存在します。旭川JCも笑顔溢れメンバーが楽しそうに輝いている組織を目指し一丸となって突き進みます。
2024年度の運動をする我々は本質的なJC運動を理解し、変えてはならないもの、変えなくてはならないもの、これらの棲み分けを行い、守るべきものと挑戦するべきものを明確にします。そして義理人情にあふれるメンバー間の強固な絆を確立し、例会の出席率はもちろん地区事業や対外活動への参加率の上昇を図ります。さらには絆から生み出される相互理解と共感共鳴による感化の渦を巻き起こし、組織全体で挑戦する風土を醸成、その志が着実に後世に繋がるように伝え続けていきます。

本質的なJCの理解

JCはまちづくり団体か学校かという議論がなされる事がありますが、メンバーによって色々な見解があると思います。私はどちらでもあり、どちらでもないと考えています。明るい豊かな社会を目指すJayceeである我々は、JCという組織の中で様々な機会をもらい挑戦し自己成長していきます。成長した私たちが企業に還元し、企業、地域、まちが明るい豊かな社会に近づくという側面や、明るい豊かな社会を目指すまちづくりの過程の中でたくさんの成功や失敗を経て自己成長するという側面があります。そういった機会をくれる場としては学校に近いのではないでしょうか。
また、自己成長のみをしていればいいのかというとそうではないはずです。旭川を良くしたいと純粋に考える志や失敗を恐れないエネルギー溢れる行動力は成熟しきれていない我々青年が持つ特権です。我々が泥臭く調査研究を行い、机上の空論ではない市民や企業やまちのリアルな声を拾い、社会変革そのものや変革に発展する運動を展開することが務めであり使命であると私は考えています。そういう意味では学校ではなくまちづくり団体のプロフェッショナルでなければならないでしょう。故にどちらの側面もあると考えています。大事なことはまちがより良くなるよう調査研究し、挑戦を行い、私たちが価値を生み出し、次はどうしたらもっと良くなるのかの検証を行い、次世代につなぐことだと考えます。

変えてはならないもの変えなくてはならないもの

私はなぜこの青年会議所が74年もの間、継続することが出来たのかを考えた際に、礼儀を重んじたことと理念を共有し挑戦し続けてきた組織だったからではないかと考えます。
本来、礼儀というのは思いやりやおもてなしの最上位を形式化したものとされています。JCにおいても、困っている人を助ける心、誰かを幸せにしようと願う心、人と人の絆を大事にする心を起源とし、段取り気配り配慮といった礼に通ずる考えや行動を次世代に繋いできたからということ、また、その時々の仲間とともに明るい豊かな社会という崇高で壮大な理念を追い求め、時には称えあい、時には戒めあい、諦めずに何度も何度も挑戦する姿勢があったからこそ、熱い志が74年もの世代に連綿と受け継がれてきたと言えます。
儒教や論語など2000年以上も前の中国古典が今もなお変わらず良いものとして語り継がれるのは、昔から伝えられる礼儀礼節や人を愛しむ心は普遍的で変わらないからです。つまりはこの組織においても礼儀礼節や人や地域を大事にする心、明るい豊かな社会を築く心は普遍的で変えてはならないものだということです。
一方で新たな価値を生み出すことに挑戦する気持ちを、いつ、いかなる時も忘れてはなりません。時代背景を読み取りつつ、まちのリアルな声を拾い社会変革そのものや変革に発展する運動を展開することにどこまでもこだわり続けることが重要です。なんとなく社会の流れがこうだからとか、なんとなく慣例はこうだからということではなく、我々だからできる足元からの泥臭いまでの調査研究を行い、地域の「いま必要なこと」を追求し、未来へ向けて新たな価値を創り上げていかねばなりません。調査研究の過程の中で失敗や判断ミスをすることがあるかもしれませんが、それでも私たちは組織や地域が良くなることを夢見て生まれ変わり続けます。その生まれ変わりの積み重ねがやがて歴史となります。

メンバー間の強固な絆の確立

強固な絆で結ばれた仲間がいることは私たちの人生にはとても重要なことです。
私が考える強固な絆というのは心のうちを全てさらけ出せる信頼関係です。信じて頼れる存在は楽しいこと嬉しいことだけでなく、苦しいこと辛いことをも共に過ごせる間柄であり、相手の人生がより良くなるように相手のためを想い、尽くせる関係であると考えます。時には苦言を呈したり、意見の衝突や対立もありますが、その全てを共に乗り越えてきた先に生まれるものだと考えています。多くの人は大人になるにつれて、衝突や対立を避けて自分の意見を言わなくなります。そうすると苦楽を共にすることはなく、強固な絆で結ばれた仲間が増えることなく人生を過ごしてしまいます。JCは苦楽を共にする機会がたくさんあります。議案の構築、委員会運営、理事会の上程、例会の設え、地区事業の参加。全てが楽しい時も嬉しい時も苦しい時も辛い時もあります。この苦楽を共にする機会が多いからこそ青年会議所に於いては大人になってからも強固な絆で繋がった一生の仲間ができます。仲間が増えれば増えるほど、まちづくり運動の質が上がり、参加することも楽しくなり出席率も上がります。社会変革をしていくには多くの仲間が必要です。40歳までという限られた時間で多くの強固な絆で繋がった多くの仲間を築きましょう。

挑戦する風土の醸成

我々JCは単にただ変化すればいいということではなく、より良い変化を生み出さねばなりません。
自分たちの思考や行動、委員会運営、手掛ける例会、理事会運営は誰のために何のために行うのかを明確にし、明るい豊かな社会に確実に通ずる強い信念をもって挑まねばなりません。しかし1人で挑戦しても明るい豊かな社会の創造はできません。強固な絆で繋がった仲間が増えるほど共感と共鳴による感化が生まれます。互いに研鑽し合い感化されれば組織の質が上がり、新たな価値を創り上げるために挑戦する風土が出来上がっていきます。
また、この高次元の意識を次世代に伝え続けることも重要となります。LOMの宝と呼ばれる新会員の獲得と教育は組織の基盤を揺るがないものとするためには大切なことです。入会に至るまでの動機は様々ですが、礼儀礼節や人や地域を大事にする心、明るい豊かな社会を築く心のような普遍的で変わらないものを変えないためにもJCの本質やルールをしっかりと伝えていくべきです。人間性を会員数に転換することはできませんが、本質やルールを伝える事で会員数を人間性に転換することはできます。既存のメンバーが変わらないものを理解し伝え続けていくことで、挑戦する風土が醸成され永続的に発展する組織になります。

思い描く理想のまちへの挑戦

皆さんが思い描く理想のまちとはどんなまちでしょうか。
私の思い描く理想のまちは子供から高齢者、障がい者、外国人など老若男女あらゆる人がそれぞれの違いを自然に受け入れ、人と人、人と資源が分野を超えて丸ごと繋り支え合える真の地域共生社会の実現です。しかしながら北北海道の拠点都市、道北の玄関口と呼ばれる旭川も全国と同じく、少子高齢化や都心への一極集中により生産年齢人口の減少を招き労働者不足、市場規模の縮小が深刻化してきております。また、地域コミュニティへの参画意識の希薄さや住民同士の地域におけるつながりの脆弱さなども社会問題化してきております。
地域のことをよく知り、地域のことを誰よりも想い、地域のために行動する我々が地域経済を牽引すべく更なる地方創生、地域活性化、国土強靭化、次代を担う人材の確保に向けて挑戦しなければなりません。真の地域共生社会に近づくために、最新デジタル技術を活用した社会への参画、DX促進、地域産業や観光・スポーツなど様々な振興で交流人口を増やし、誰もが快適に暮らし誰もが平等に社会と繋がることができるように社会構造自体の新たな価値の創出に挑戦していきます。
ふるさとへの愛着と誇りを持つ子供から大人、労働生産性を高めようとする市民、当たり前のように社会進出への機会が平等にある障がい者、旭川に魅力を感じ住み続けたいと思ってくれる外国人。そんな人たちで溢れる旭川はまさに明るい豊かな社会そのものです。

新たな価値創出への挑戦

旭川の夏と冬の魅力を最大限発揮することのできる烈夏七夕まつり、冬まつり支援事業は過去3年間開催や運営に悩まされながらも再び通常通りの開催を行うことができました。
本年で34回を迎える烈夏七夕まつりは、見るまつりから参加するまつりへ、参加するまつりから創るまつりへ変貌を遂げつつあります。より市民自らが創り上げるまつりに力を入れ、更なる郷土愛の醸成や地域活性化に繫げます。
新たな価値を創り上げることにチャレンジしてきた冬まつり支援事業は約30年の歴史があります。さらに魅力を伝えていくために事業規模、事業内容、開催場所に至るまで、私たちのできる最大限に挑戦し、明るい豊かな社会を目指します。

組織の運動効果を最大化

強固な絆でつながった多くの仲間とともに活動をしていくことが重要ですが、誰もがより良くなるための意見を言える環境づくりは同じくらい重要です。
理事会機能をより充実させるために、誠実で円滑な運営に加え、誰もが参加しやすい取り組みをしていきます。また、SNSの多様化で世界中どこにでも自身の情報を発信することや世界中の方との交流が容易になりました。そこで、多くの人から共感や共鳴をいただくために、JCが何をしてくれるのかという機能価値と、JCがどんな気持ちにさせてくれるのかという情緒価値をリブランディングし国際交流や国際親善に努め、世界中のファンを増やし組織の運動効果を最大化していきます。

結びに

人は自分が楽しくないと他人に楽しさを分け与えることはできません。自分が幸せでないと他人に幸せを分け与えることはできません。
まずは自らがJC運動を全力で楽しみ、周りのメンバー、地域の人を楽しく幸せの渦に巻き込みましょう。

いつまでも変わらない本質的なものを大切にしながら、時代に応じて変化する価値を我々で創りあげるために全員で可能性に挑戦していきましょう!!!

お問い合わせは

  • TEL 0166-22-9815(平日9時から17時まで)
  • TEL 0166-26-3235
一般社団法人旭川青年会議所
〒070-0043 旭川市常盤通1丁目
道北経済センタービル5階